室内サイクリングとメガパッド
できれば自宅で外出を自粛したいところだけれど、さすがに在宅だけでは仕事に限界がある。あまり乗客がいない電車に乗って職場へ。
私なりの答えだが、瀬戸際、瀬戸際と、いつまで瀬戸際が続くんだという批判が生じているわけだが、瀬戸際がずっと続くことには納得した。
その瀬戸際の本質が何かというと、日本の医療現場ならびに市民の行動だと私は考えている。これらが崩れた時には深刻な状況になると思う。
これらを崩さないように我慢していれば、ウイルス感染症との戦いにおける勝利の道が見えてくるはずだが、問題は、医療現場と人の心が耐えられるかどうか。
感染症のパンデミックという未曽有の事態で、日本の社会の歪み、時には恥部とでも表現できそうな数々のことが大噴出している気がしなくもなくて、それらをあえて列挙するまでもない。
平時ではあまり気にならなくても、非常時には人々の内面が露呈するのでさらにストレスが溜まることだろう。
感染の拡大が収束し始めた時には、目標が見えて少しは気が楽になるかもしれない。一方で、気を緩めた瞬間に苦しい時期の揺り戻しが来そうな気がする。
経済活動の再開も重要だが、今は瀬戸際に注視した方がよいのだろう。
ここまで耐えてきたが、現在、どの程度の人たちが新型コロナウイルスに対する免疫を保持するようになったのだろう。
新型コロナウイルスに感染し、無症状あるいは軽症で経過し、すでにウイルスを身体から除去した人たちには免疫が賦与される。
すでに免疫を持っている人たちは、集団として考えた場合、感染症の拡大を防ぐための盾になる。免疫を有しているかどうかについては、PCR検査ではなくて、主に抗体検査が用いられることが多い。
しかしながら、新型コロナウイルスの場合には感染した人における抗体の誘導があまり高くないようだ。
目の前の患者が新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるという診断を目的として抗体検査を使用することは難しいかもしれない。
むしろ、過去に新型コロナウイルスに感染し、現時点で免疫を有しているかどうかを調べるための目的であれば抗体検査が強力なツールになりうる。国内外において抗体検査を用いた調査研究がスタートしている。
日本で少量の血液を提供してくれるボランティアを募集したら、応募が殺到しそうだな。
抗体保有率の調査からどのようなことが分かるのだろう。
日本において、多くの人たちがすでに新型コロナウイルスに対する免疫を有していれば、いつ感染したのかはともかく本人たちにとっては喜ばしいことかもしれない。
海外と比較して、新型コロナウイルス感染症による日本人の死亡者が少ない理由の一つにもなりそうだ。
さて、自宅にいる時間が長くなると、ついつい通販で様々な物をポチってしまうわけだが、来月のクレジットカードの請求額が気になる。とても気になる。
できるだけ考えないようにしているのだけれど、たぶん意識が遠のくかもしれない。
ただ、この状況であまり我慢を続けてもかえって疲れるだけだ。
しかも、普段は通販で買った商品が今ひとつ満足できないことが多いのだが、最近の通販生活は好調だな。
期待通りの商品が届いて嬉しく感じる。我が人生もかくありたかったが、それらは往々にしてタイミングと冷静な判断によるものなのだろう。
子供たちの学習の機会が減るわけだから、タブレット端末を買って学習塾の授業を受けさせることにした。
最初は格安タブレットで済ませようと思っていたのだが、妻子ともにiPadが欲しいようだ。言葉の端々にiPadを買えというプレッシャーを感じ、アップル社のサイトでポチって用意したのだが、相変わらず私が家族のために何を買っても反応は薄い。
それと、結婚してから使い続けたソファがヘタってきたので新調。ネット回線が遅いのでルーターを新調。
うちの妻や子供たちは、海外旅行に連れて行っても、値が張る物を買っても、いつもこの調子だ。
父親が金を出して当然だと思っているし、感謝もない。すでに諦めたので気にしないことにしている。
次に、在宅勤務用のオフィス用品。これらもかなり金がかかったが、普段の生活では多少の不便があってもオフィス用品を使い続けてしまったりもするので、良い機会になったのかな。
とりわけ、エレコムのフラッグシップのトラックボール付きのマウスは、定価で2万円近いのだが、Amazonで7千円程度の価格だったので試してみることにした。この値引き率は尋常ではない。
昭和の怪奇物語であれば、使った人の魂が抜かれる呪いのマウスだったりもするのだろう。
職場用も含めて3セットをまとめ買いしてみた。失敗すると無駄金だが、成功すればラッキーだ。
あまりにボタンが多くてゲーミングマウスかと感じるくらいだったが、なるほどこれは使いやすい。腱鞘炎の手首にも優しい。
それと、妻が出勤して私が在宅勤務の日は、ワンオペで複数の児童の世話をしながら自宅で仕事をするという苦行に直面する。
とにかく家の中が騒がしくて集中することが難しい。子供たちだってストレスが溜まっている。
ということで、Husqvarna(ハスクバーナ)のイヤーマフを手に入れた。
モルデックスの耳栓を取り付けた上で、耳の外側に遮音のための耳当てを付けることで、ほとんど何も聞こえなくなる。
子供たちに対しては、「お父さんは仕事中だ」というアピールにもなる。
その他のグッズは主にスピンバイクでの室内サイクリングのために揃えた。
新型コロナ禍がやってくる前から、私のサイクルライフは室内トレーニングに向かっていたので、たまに出かけていた週末の実走が減っただけで、とりわけ変化がない。
インドアサイクリングの環境を整えていて本当に良かった。
ただし、室内トレーニングはシッティングポジションが多い上に、フリーハブがないスピンバイクの場合には座骨の痛みが激しい。
ということで、パールイズミが販売しているコンフォートタイプのサイクリングウェアを試してみることにした。
「コールドシェイド メガスパッツ」という製品で、クッション性に優れた「3D-メガ」という極厚パッドが取り付けられている。別にスパッツではなくてパンツでも良かった気がしなくもないが、手持ちのサイクルパンツのほとんどがヘタっていたので、買い替えという意味もあって二つほど買ってみた。
このスパッツは、デザインが真っ黒で、いかにも最近になってロードバイクを始めてみました的な地味なデザインだ。
まあ、室内トレーニング用として使うわけだし、実走ではモンベルのニッカーを上から履くので全く気ならない。
実際にスピンバイクでのトレーニングでメガスパッツを使ってみたところ、あまりの快適性に驚いた。
いつもは座骨が痛くて仕方がなくなる時間帯でも、「少し痛いかな...これから痛くなるかな...」というところで踏みとどまってくれる。股間の擦れも劇的に減って、これならクリームは必要ないな。
なるほどこれは素晴らしい。室内用のローラー台トレーニングにおいても座骨の痛みが課題になっているようだが、実走用のサイクルパンツで痛みに耐えるよりも、コンフォート用のサイクルパンツを使った方がずっと快適だな。
それと、VELOのサドルが安価で痛みが少ないことに気付いたので、試しに同じメーカーのVL-3147という穴あきサドルを使ってみた。これがなかなかの逸品で、サドル自体の剛性が低いことが逆に痛みを減らしてくれる。
だが、ロードバイク乗りの端くれとしては、10年近く使ってきたフィジークのサドルではなくて、明らかにコンフォート系のサドルを使っていることが後ろめたい。
そこで、以前の痛みがどれくらいだったのかを思い出したくなって、スピンバイクにフィジークのアリアンテを取り付けて、しばらくペダルを回してみた。
一応、フィジークのサドルにもクッションは入っているが、乙女のような声を出して苦痛に耐えている五十路近くのオッサンがそこにいた。
空いている通勤電車に慣れてしまっていて、いざ普段の満員電車による通勤が始まったらどうなるのか心配になるが、同様に、何の気兼ねもなく実走に出かけることができる時期がやってきた時にフィジークのサドルに戻ることができるのかと心配になった。
実走に出かける時にも、パールイズミのメガスパッツを履き続けることだろう。このボトムスは私にとって鉄板アイテムになった。
「まあ、新型コロナ関連の散財は、この程度にとどめておこう」と思っていたら、食洗機から聞いたことがない爆音が聞こえてきた。
うちの妻は家電の取り扱いがとても荒くて、壊れかけていても無理をさせて使い続け、完全に沈黙したところで慌てる癖がある。
洗濯機が壊れたり、炊飯器が壊れたり、掃除機が壊れたり。私から見て壊れる前兆があって指摘しても、妻は「まだ大丈夫だよ」と私の主張を否定し、結果、しばらく経ってぶっ壊れる。
このパターンは私自身への扱いにも似たところがある。おそらく似た境遇の父親が全国にたくさんいることだろう。家電への扱い方と、夫への接し方が似ているのではないかと。
「まだ、大丈夫だろ。ああ、もう少し働けるだろ」と気にせずにいて、夫が壊れるという。
出費がかさむ時期に、家電を壊すことだけは避けてほしかったのだが、この食洗機は手の施しようがない。私は食器を洗いたくないので、新しい食洗機を買うしかあるまい。
来月分のクレジットカードの引き起こしが怖くて仕方がない。