そして二度目のインフル
父親としてここで頑張らねばと、熱を出した我が子の看病をしていたら、引き続いて私もインフルを発症。大変な年越しだった。
家庭用のマスク一枚で子供からの家庭内感染を防ぐことは難しい。食事や歯磨きの時には咳を丸かぶりするし、我が子が辛そうだと代わってあげたくなる。
次に、年が明けて仕事始め。フルタイムで働いている妻がA型インフルを発症した。どうしてこの激しく忙しいタイミングでインフルをもらってくるのか。
普通に考えれば、私は直近でインフルにかかっているわけで、すでに免疫がある...と思いたいが、A型のインフルエンザウイルスにも様々な種類というか亜型がある。
首都圏のように人口が密集し、しかも人の出入りが多い場所だと、複数のA型インフルエンザウイルスが広がることもある。
確率論としては1種類のA型インフルにかかって苦しんだ後にシーズンが終わったりもするが、抗原性の異なる別のウイルスに感染すると、同じ時期に何度もインフルにかかることがある。
妻としては、下の子供が罹患したA型インフルと同じだと主張していたが、どうも症状が違う。
下の子供や私がかかったインフルは、呼吸器へのダメージが激しいものの、発熱は一過性で大したことがなかった。
妻がかかったインフルは40℃近い発熱が特徴的で、さらに肋骨が折れそうなくらいの激しい咳がある。
首都圏の電車では、どの車両にもインフルに感染した人が乗っている気がするし、目の前で大きな咳をかぶることもある。
三連休中に家事や子供の世話と妻の看病を続けた。妻の状態も改善が認められた。
連休最終日には子供たちと鍋を囲み、「温まるね」という上の子供の感想が印象的だった。
寝室の妻にも鍋とおじやを分けて、良き父、良き夫を演じたはずだった。
すると、平日の朝、急激な悪寒が私の全身にやってきた。
妻から1m以内に近づかないようにしていたが、これでは不十分だったらしい。
潜伏期間を考えると間違いなく妻のインフルが私にうつったということで、クリニックを受診。問診票を書いている間にも熱が上がってくる。
現在、38℃。
インフルの簡易検査は陰性だったが、妻のことを話したら抗インフル薬が処方された。
それにしても、ここまで忙しい1ヶ月の間に子供と妻から合計2回もインフルをうつされることになろうとは。
個人的な印象としてはワクチンが効いているのかどうか分からないが、抗インフル薬はよく効いているようだ。
そういえば、年末に私がインフルにかかった時、妻はあまり看病してくれなかった。
しかし、妻が寝込んだ時、私は甲斐甲斐しく看病した。
そして、再び私が寝込んだ。
妻が考え方を改めて、私に水の一つでも持ってきてくれるのかと思ったが...
...ドアの前にペットボトル飲料が2本置かれていた。これは大きな進歩だ。
しかし、私が寝込んでいても妻や子供たちは気にせず大声を出す。静養している私への気遣いがない。
私は仕事で家にいないことが多いので、別室で寝込んでいても家族の生活リズムが変わらないからなのかもしれない。
私は常々思う。家族に対して生活の糧を提供し続ける私の存在とはなんだろうかと。
まあそれが夫であり父親の宿命でもあるのだろう。
フラフラになりながら自転車部屋に引きこもって寝込む。
仕事はさらに遅れて、もはやギリギリの状況だ。どうしてこうも辛い毎日が続くのだろうか。