2019/10/30

ロードバイクと課金ゲーム

今まで私が書いてきたブログは何万文字も超えるような長文が多かったが、このブログでは短めの文章で高頻度に更新しようかなと思っている。執筆の制限時間は1エントリーあたり10分間で行こう。


私の趣味はサイクリング、とりわけロードバイクで、乗り始めて10年が経った。

メカいじりも好きだし、乗って走ることも好きだ。

とはいえ、子育て中のロードバイク乗りの多くが悩んでいるようにライドに出かけることが難しい。

その悩みは歳を取るとどうして白髪が増えるのだろうという悩みにも似て、ごく自然なことだ。

むしろ子供が産まれたのにレースだトレーニングだと趣味に熱中している父親の方が不自然だと私は思う。結局は子育ての負荷を妻に背負わせているだけじゃないかと。

また、ロードバイクという趣味は金がかかる。子供が小さな頃は想像できないかもしれないが、小学生や中学生と成長するにつれて教育費の割合も大きくなる。

ロードバイクに金をかけすぎると、いざ子供の将来のために費やすはずの貯金がないような事態になるかもしれない。

小遣いと多少のヘソクリで趣味を楽しむ範囲がちょうど良いのだろう。

とはいえ、うちの妻はロードバイクという趣味自体には理解があって、何も相談せずに新車のロードバイクを買っても、室内トレーニング用のパワーマジックというスピンバイクを設置しても何にも言わない。

室内に保管する自転車はスピンバイクも含めて2台までという妻からの「2台ルール」が徹底されるため、新しいバイクを買うと同時に1台が廃棄処分になるが、その他はとやかく言わない。

私の愛車はとある日本メーカーのクロモリロードバイク。

通勤で使っていたエントリーモデルなのだけれど、乗り心地がとても気持ちよく、しかも乗っている最中に交通事故に遭ったが、ほとんど無傷で帰還したのでゲン担ぎもかねて乗り続けている。

フレーム以外はフロントフォークから何から何までカリカリにカスタムしてしまったので、一度見たら忘れないどころか走りながら二度見されるような仕上がりになっている。

特に隠すわけではないけれど、愛車をアピールすることは承認欲求のように感じるし、こうやってブログを書いていると見ず知らずの人から「ブログをやってますよね!?」と声をかけられたりするので詳しくは書かない。

とはいえ、ここにたどり着くまでにはクロモリ、ミニベロ、カーボン、アルミ、ミニベロ、カーボン、クロモリと、何台もの自転車を乗り継いできた。

頻繁にサイクル関連のメディアを読み、何かあればサイクル用品をポチって来た。レースにも出たし、まあとにかくロードバイクを始めた人たちが通る軌跡を進んできた。

しかしながら、最近ではレースに出ようという気持ちがなくなったし、ロードバイク関連の物欲がなくなってきたというか、ある程度の自分なりのスタイルが固まったのだろうか。

趣味への気持ちが薄れたわけではないのだが、お気に入りの1台のクロモリロードバイクと1台のスピンバイク。それらだけで自分にとってのサイクルライフが充たされている。

そういえば、まだ子供が産まれる前、オンラインゲームに熱中したことがあって、何万円どころかそれ以上を課金に費やして、その時はさすがに妻がブチ切れたことを覚えている。

あの当時、どうして形のないゲームに課金して頑張ったのかというと、自らの満足というよりも、その世界でより優位に立ちたいとか、周りのユーザーから一目置かれたいとか、そういった他者との関係を考えた上での欲求だったのかなと回想する。

翻って、今までロードバイクという趣味に多くの金を費やしてきたことを振り返ってみると、課金ゲームとは内容が異なるものの、やはり他者との関係を意識していたことは否めない。ロードバイクという趣味においても、その虚しさに気付いたのかもしれない。

そして、最近では随分とロードバイクでの出費について冷静に考えるようになってきた感がある。人にもよるだろうが、これはこれで良いことなのだろう。