2020/01/15

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体調を崩して寝込むと、眠ったり起きたりという不思議な波の中で考え事に浸り、頭の中で人生の大反省会を開くことにしている。


今回は不運にも1ヶ月未満に2回もインフルにかかって寝込んだ。

ついこの前に大反省会を開催したので、あまり考えることがないかなと思いきや、やはり考えることはある。

今回の寝込み2連続はインフルとはいえ風邪なので、薬を飲んで寝ていれば治る。

メンタルな疾患でなくて幸いだったと考えよう。今、この時間にも多くの父親たちが働けなくなって苦しんでいることだろう。本当に辛いと思う。

今回、インフルを発症して寝込んで気付いたことが三つある。

一つは私の人生における家族の存在。

家族が心の支えになっている父親がたくさんいるかもしれないが、私にとっては支えというよりも義務だと思った。それを私に課したのは自分自身。

父たるもの朽ちて子たちや孫たちの肥とならん。それくらいの気持ちで行こう。

歩くATMと言われようとも、それがどれだけ幸せなことかは子供たちが親になれば分かる。

ここまで人生が進むと後戻りはできないし、それを考えることに意味はない。夫としての義務、そして父親としての義務を果たすのみ。おおイキっている感じがある。

義務の向こうに見返りは存在しない。

そもそも私は結婚や子育てに向いていない人だと自覚しているし、家庭を望んだこと自体に無理があったのだから辛い時があって当然だ。

もう一つは、自らの老いの再確認。

インフルを発症してからクリニックを受診して薬局に行き、コンビニに立ち寄って自宅に帰るまでの道のりで気付いた。

相手にしてくれたクリニックや薬局、コンビニもそうだが、スタッフが私よりも随分と若い。彼らが若いことは確かだが、実際には私が歳を重ねたということが大きい。

五十路ともなれば十分に老いを実感する事ができるし、日常で顔を合わせる人たちも年下になる。

彼らの元気な姿を眺める度に、自らの衰えと時間の流れを感じる。

若者たちから老害と言われないように、少しでも老益だと思われるように、実生活では謙虚に生きよう。

最後に、インフルごときで大げさだが、普段は真面目に考えている余裕がない話。

それは、自らの人生があと少しで終わると仮定して、他にやり残したことがないのかという課題。

考えたくもないことだが、五十路になると身体の所々が傷んでくる。しかも治癒しないことが老化として片づけられる。

残りの人生でやることと言えば。子供たちが大人になり自立するまでサポートすることは父親の義務だ。この柱は重要だな。

妻がどれだけ荒くなろうとも、家庭における自らの存在がいかに小さくなろうとも。

ただ家庭生活があまりに幸せすぎると旅立つ時が苦しくなるから「やっと解放される...」くらいの方が逆に楽かもしれない。物は考えようだ。

では、その他においてやり残したことがないのかというと、この点が実に難しい。

趣味のサイクリングでは確かにやっておきたいことがある。しかし、それらは金と時間をかければ実現する話で、特に難しくもない。

その他に手に入れたい物、あるいは経験したいことがあまり見つからない。通勤が楽で液状化の心配がない街に引っ越したいということくらいだろうか。

私が生きている中で、形にならない不安がやってくることがあるが、それは残りの人生でやり残したことが見つからないことに関係しているのではないかと思う。

贅沢といえば贅沢で、希望がないといえば希望がない。

それは今に始まったことではなくて、少年期も青年期も何のために生きているのだろうと思い悩んでいたわけだ。

自分なりに目標を設定しても上手く行かず、たくさんの人たちの応援のお陰で仕事に就き、恩返しを兼ねて働いている。

しかし、私自身の心の中は未だに空っぽで、誰にも理解されない孤独な何かがあるのだろう。

おそらく、奇特にも私を支えてくださる人たちがマイルストーンのように人生の岐路で登場するのは、この危うさにも似た弱々しさがあるからなのかもしれない。

さて、HYPSENTはログのタイトルと中身が合わないことが多い。タイトルを決めてから適当に心情や事象を並べているだけなので、途中から話がずれても気にしない。

このログを誰かに読んでもらいたいという気持ちはない。何だか猛烈な速度で流れていく時間と老いの中で、その時に感じたことをネットの片隅に残しておきたい。

より高みを目指して努力してきたつもりだが、結局は自分自身がとても小さな存在だと気付いた。それでも残りの人生を地道に生きていく。

とりわけ格好が良いものでもないが、その内面をネットで公開することで安定を保ったり、自分を見つめ直すというか。

誰にも言えないことを心に蓄積させることは、むしろ危険なことだと私は考えているし、「自分なんて、この程度の人間だよ」と笑い飛ばしたい時だってあるから。

それにしても、ネット検索でヒットしないようなHYPSENTだが、1日に5人くらいのユーザーがアクセスしてくださる。ユーザーの構成は日替わりだが、ある程度は想像がつく。

一方、ブロッキングツールでアクセスを隠しているような人たちは私にとって無価値なので存在さえ意識しない。

PTAを中心とした特定のエントリーに無意味なアクセスを続ける人たちも無価値。もっと深刻なネタを投げ込んでやろうかという気持ちになる。

一方、きちんと足跡を残してくださっている方々は、おそらくリアルな場面で出会った人たちなのだろう。

こんなに暗いログにアクセスしていただくことに意味があるのかどうか分からず、無駄な時間を使わせてしまって大変申し訳ない。

こんなログだけれど、いつも読んでくださってありがとう。

仕事のピークを越えてインフルが完治したら、しばらくぶりにスピンバイクでリハビリを続けた後、大好きな内房方面にロードバイクのライドに出かけよう。

ここまで生きてきて、仕事以外に目下の希望というものがサイクリングと浦安からの脱出くらいしか見当たらないのは深刻で、正直なところ惰性で生きている感が否めない。

大反省会で気付いたことは以上。