2023/07/29

ノルディックウォーキングでバウンディングを続けていたら、走ることができる身体になっていた

相変わらず、休日になるとノルディックウォーキングポールを携え、浦安市内の海沿いの遊歩道を歩いて汗を流すという習慣が続いている。ウォーキングといっても、最近ではクロスカントリースキーヤーの動画で学んだバウンディングを取り入れているので、歩いたり走ったりという運動になっている。

試しに山岳の平坦路をトレイルランナーが走るかのようにポールの中央部を水平に持って(ポールで地面を突かずに)走ってみた。すると、自分はすでにジョガーのように普通に走ることができ、ポールを使ってバウンドするよりも普通に走った方が心肺の負荷が小さくて楽だということに気が付いた。


しかし、ポールを持たない普通のジョギングは(身体が忙しく動いていても)思考が暇に感じる。かといってマインドフルネスに入るほどリラックスすることができず、何とも中途半端だ。

他方、両手にノルディックポールを持って歩いたり走ったりすると、腕が地面を掴んで推進力を得るという面白い感覚があるので全く飽きない。

私にとっては、右、左、右、左とリズムよくポールで地面を突くという行為自体が楽しく、心身のリラックスに繋がる。そして、ランナーやジョガーは何が楽しくて走っているのだろうかと思ったりもする。彼らは走ることに飽きないのだろうか。キロ何とかとか、サブ何とかとか、他に目標があるのかもしれないが。

ポールを使って歩いたり走っていると、太腿やふくらはぎと同じように、肩や腕、手首、背中、腹などの筋肉にも負荷がかかる。歩いたり走りながら上半身のワークアウトを兼ねることができ、この心地良い疲労感がいい。

新浦安の海沿いでは、競歩のように懸命に腕を振って歩いているパワーウォーカーを見かけることがよくある。彼ら彼女らはノルディックウォーカーよりも速く進むことができるけれど、腕や肩の負荷が軽いので上半身のトレーニングには適していないことだろう。

また、自分にも経験があるのだが、ポールを持たないパワーウォーキングにおいて速いペースで歩くと、膝や足首、足の裏や甲に負荷がかかって痛くなることがある。

ポールを持ってバウンディングで跳走していて気が付いたことがある。自分なりにはとても大切なことかもしれない。

サイクリングという趣味を始める前はジョギングを試してみたことがあったのだけれど、腕や上半身が疲れないわりに膝や足首の負荷が高く、嫌になって1ヶ月くらいで投げ出したという経緯がある。

膝の皿の付近が痛くなったり、足首や踵が痛くなったり。硬い路面を走っているのだから、まあこれも仕方がないと思っていた。

ところが、ノルディックウォーキング用のポールを突きながらスローペースのジョギングで走っていると、膝や足首への負担がとても少ないことに気が付いた。

過去10年近くジョギングで走ったことがなかった私が、全く故障せずに走ることができるようになっていた。その理由として、バウンディングで跳走する際の衝撃をノルディックポールと自分の上半身で受け止めていたことが考えられる。

ノルディックポールを使ったウォーキングには、アグレッシブ・スタイルとディフェンシブ・スタイルという定義があるそうで、これらの定義は海外のサイトを巡回しても見当たらない。日本にポールを使ったウォーキングが入ってきた時に、関係する日本人が考えついたことなのかもしれない。

アグレッシブという名前が付いているウォーキングは、いかにも攻撃的もしくは積極的というイメージが浮かぶ。このスタイルは、ポールを身体の後方で突いて前に進むという歩き方であり、欧米における「普通」のノルディックウォーキングに該当する。

他方、デフェンシブの場合には、ポールを身体の真横もしくは前方で突いて前に進むという歩き方だ。このスタイルではポールを両脚の補助として使うわけで、歩行を補助する杖という使い方に近い。ディフェンシブというネーミングよりも、サポーティブとか他の英単語が適している気がする。

ポールウォーキングを区分した日本人たちの英語のセンスはともかく、速度や負荷が足りないディフェンシブ・スタイルのポールウォーキングなんて誰もやっていないと思うことだろう。

そもそも、浦安の海沿いでポールウォーキングに取り組んでいる人がほとんどいない。いわゆるアグレッシブ・スタイルのノルディックウォーカーなんて見かけたことがない。

しかし、ノルディックポールで身体を支えながらディフェンシブ・スタイルで歩いている高齢者の姿を見かけることはある。膝を手術したり、股関節を故障したりと、歩くこと自体が困難になってしまった場合、2本のポールを使うと痛みが少なく、安定して歩くことができるらしい。

話をウォーキングからランニングもしくはジョギングに戻す。ノルディックポールを両手に持って走っていると、跳走した際の地面からの衝撃をポールで受け止めていることがよく分かる。

普通に走っていると、それらの負荷が両足にかかるわけだ。全ての衝撃をポールで緩和しているわけではないけれど、ポールを突かずに走ると両脚の大変さ(自分の身体なので不思議な表現だが)を実感する。これだけの衝撃が加わるわけだから、膝や足首が故障しても何らおかしくない。

つまり、スローテンポのジョギングでポールを使うことで、中年であっても膝や足首を痛めにくいディフェンシブ・スタイルの走り方が可能になると私は思った。思ったというか、気が付くと自分で実践していた。

しかも、スローテンポのジョギングと比較して、ポールを持って走ると上半身や心肺への負荷が大きくなるので、息が上がってウォーキングに戻る。緩急をつけて歩くインターバルウォーキングに似た効果もあることだろう。

課題としては、日本において流通しているノルディックポールのうち、ウォーキングではなくバウンディング(陸地でのジョギング)に使うことができる長尺のモデルの種類が限られている点だな。

日本人の体型であればノルディックポールは120cmもあれば長いくらいだが、バウンディングによる跳走では身体が地面から離れるので、より長いポールが必要になる。LEKIのポールは130cmまで延長が可能な長いモデルが販売されているが、日本のポールメーカーのモデルは一般的に短い。

トレイルランナーが使っているポール、いわゆるトレランポールは登坂や悪路での使用を想定しているので、長さとしてはノルディックポールと同じ程度。彼らが平坦路を走る時にはトレランポールの中央を水平に持って、地面を突かずに走っていたりもするわけで、平地での跳走には適していないことだろう。

少し短く感じるが、シナノのトレランポールあるいはキザキのノルディックポールには125cmくらいのモデルが販売されているようだ。まあ、結局、長さや剛性、耐久性といった点からLEKIのスピンシャークが最も安心かもしれない。

ところで、私がノルディックポールを持って浦安の海沿いをスローペースで走っていると、ランナーや自転車乗りだけでなく、ウォーキングをしている人、さらには犬の散歩をしている人たちまで大回りで私を避けてくることに気が付いた。

まあ確かに杖を持って走っている姿は超現実的だからな...と思っていたのだが、何だか様子がおかしい。すれ違う人たちも追い抜いていく人たちも、私に対してとても気を遣ってくれている。

どうやら、彼ら彼女らは、私が身体のどこかを故障してリハビリを続けている人、もしくはポールがないと走ることが不自由な人だと勘違いしているらしい。あるいは、私はいつも濃い色のサングラスをかけて走ったり歩いているので、視覚に限界がある人だと思われているのかもしれない。

私の場合には身体や視覚にハンディキャップはないが、感覚過敏という治ることがない重荷があったりするわけだ。加えて、浦安住まいのストレスで適応障害を起こして疲れてしまい、少しでも心身を回復させるという意味ではノルディックウォーキングがリハビリに該当することだろう。心の中の苦しみは他者には見えない。

自分のことはともかく、スロージョギングにおいてノルディックポールを使うと、関節に対して低負荷かつ上半身を含めた運動が可能になる。

ノルディックポールを持って走ることに疲れたら、数秒でノルディックウォーキングのスタイルに変えることがてきる。この繰り返しは間違いなくインターバルトレーニングに該当する。

膝や足首の痛みを我慢しながら走っている中年男性は多いはずだ。ノルディックポールを使うことで故障を予防、もしくは痛みを軽減する方法があるにも関わらず、誰もその存在に気付かない。脚の怪我のリハビリにおいて、ノルディックポールはとても便利なのだが。

ガチなトレイルランナーとノルディックウォーカーのギャップが大きすぎて、ノルディックポールにそのような使い方があると思われていないのかもしれない。また、ノルディックウォーキングの最中に走ってみようかなと思う人は希有だろう。

スポーツショップの膝サポーターの近くにジョギング用のノルディックポールが並んでいるような世の中になれば...ならないな。