2020/01/22

VELOサドルに交換

インフル2連続で、のべ10日近く寝込むという年末年始を過ぎ、ようやく体調が戻ってきた。


この間の絶食は4日間。正月太りとは無縁の状態だ。しかし仕事のデッドラインは待ってはくれない。

全てのデッドラインを守ると本当に死ぬかもしれないので、全体を6割の力でざっと処理しておいて、残りを6割の力で仕上げる。さらに残った部分を6割の力で仕上げる。

このやり方は妻が年末に大掃除する姿を見て学んだこと。私はいつも最初から10割で仕上げようとするから遅くて疲れる。

休日出勤が続く忙しさに加えて、家族の看病中にインフルがうつって寝込むという我ながら勢いが不明な生活だが、次々に降ってくるデッドラインもようやく落ち着いて、そろそろのんびり...できそうもない。

マンガのGANTZに例えると、藤山一郎が歌う「ラジオ体操の歌」が鳴り響いてミッションスタート。

中二的に表現すれば、スーパーシューターたちの出番だ。

私たちは、そのためにここにいる。

それにしても、次から次に。一体、何が起きているんだ。

担当チームはすでに前線で立ち向かっていて、岡八郎級のエースが活躍している。

彼らはやはり凄い。私なんて足元にも及ばない。

さて、ここから話が一気に萎んで、それでも私の通勤地獄は続く。同僚たちは近場に住んでベストコンディションなのに、私は出勤しただけですでにHPはレッドゾーンの疲労困憊だ。

不動産業界を中心とした宣伝に乗り、妻が望むマイホームを郊外に構え、家族のために長時間の電車通勤に耐えるという典型的なサラリーマンのような生活だな。

浦安に住む妻の実家がまさにそれだ。妻も義実家もそれが普通だと思っている。

この流れに乗って私の生き方はこうなった。そのスタイルを否定はしないが、感覚過敏を抱えている私の場合には回避したかった。

子供が産まれるというステージで私も気持ちが高まっていたのだろう。

結果、浦安に引っ越してきてから私の人相は随分と悪くなった。

毎日、毎日、吐き気がするぐらいのストレスを受けているのだから当然だ。もはや誰も信じない。

こんな毎日になることが分かっていたら、私は浦安に住べきではなかった。この生活でどれだけ仕事が遅れ、職業キャリアが停滞したことか。

なんて人生だ。浦安に住まなければよかった。子供たちが都内の中学に入学して引っ越すまで、あと5年もあるのか。

嫌だ。早く浦安から出たい。人が多くて落ち着かない街。引っ切りなしに走る自動車。押し寄せるディズニー客。帰属意識を削る新旧の町の分断。そして面倒な都内への通勤。

一方、妻や子供たちにとっては浦安が故郷なので、ごく自然に生活している。疲れないのだろうか。

私は嫌で嫌で仕方がない。自宅がある日の出地区の北部だけは何とか耐えられるが、このゾーンを出ると疲れる。行動範囲が猫なみに狭い。

ただし、子供たちが同学年の保護者の中にはマウンティングが好きな父親やマッシブな母親がいたりもして、特に後者は私を睨み付けてきたりもする。

この辺も猫同士の人間関係、いや猫関係に似ている。

私は猫よりもさらに引きこもり体質なので、引きこもっていられる職場は最高に居心地が良いわけだ。

しかし、あまりに通勤や浦安生活でイラついたり我慢すると、ストレスで再びバーンアウトしかけるので、そろそろストレスを解消しよう。

私の当面の目標は、浦安生活が続く間にメンタルを痛めて倒れないこと。

通勤が辛くてパニック障害やうつを発症したら、この家庭を維持することはできない。

浦安の新町でパニック障害を発症して広場恐怖を生じたら、もはや街中を歩くことさえ難しいことだろう。

不満を言っても時計は回る。目は前に向かって付いているので、おそらく前を向いて生きろということなのだろう。

今の私には、ロードバイクに乗って家の外で、スピンバイクに乗って家の中で、それぞれサイクリングを楽しむことができる。

身体が消耗し運動不足の状態でいきなり寒風吹き荒ぶロードバイクの実走に出かけると轟沈するかもしれない。ということでスピンバイクに乗ってリハビリだな。

タキザワのパワーマジックを手に入れて半年が過ぎたが、本当に良い買物だったと思う。

子育て中はロードバイクに長時間乗ることが難しいが、これがあると助かる。

逆に、信号や自動車を気にせずにベルトドライブでヌルヌルとペダルを回すことが心地良すぎて、ロードバイクに乗りたいという欲求が以前よりも減った。

ロードバイクという趣味へのモチベーションが下がる勢いは急激で、多くの人たちがこの趣味をやめる理由が分かる。

金がかかり、時間がかかり、手間がかかり、天候にも左右される。

私の場合にはロードバイクは人生の一部になっている。現にバーンアウトしかかった時にロードバイクに助けてもらったわけだし、完全に降りることはありえない。

このようなことを書いていると、「乗る気がなくなったら乗らなければいい」というやさぐれた意見を上から飛ばす輩もいたりするが、他者の生き方についてとやかく言えるだけの立派な生き方をしているケースは少ない。

まあそうやって指摘することも上からな話だが。

もとい、私は元々レース志向ではないし、グルメにもイベントにも関心がない。

ただひたすら黙々とペダルを回すことが好きなタイプなので、そのニーズに室内トレーナーであるスピンバイクがマッチしたのだろう。

悪天候が多い時期や仕事と家庭が忙しい時期はスピンバイク。余裕ができた時にはロードバイク。

あまり遠くない将来には、月に1回くらいの頻度で房総方面に泊まりがけのロードバイクでのライドに行きたいなと思う。

このサイクルライフの変化の中で、ロードバイク関連の出費が大きく減った。今まで何にこだわっていたのだろうか。

その分の金を家族にかけたり、貯金することにした。

私生活でのストレス解消も兼ねてサイクル用品をポチってもいたのだが、破滅的あるいは背徳的な感覚もあったのだろう。

欲しかったものを一通り手に入れた後は、消耗品のリピート買いに落ち着いた。

とはいえ、消耗品が必要になるのはロードバイクの話であって、スピンバイクのパワーマジックの場合には消耗品がほとんど必要にならない。数年に1回のベルト交換くらいだろうか。

落車もないし、ウェアも気を遣わない。初期費用以外は圧倒的なコストパフォーマンスだな。

しかし、気に入って使っているパワーマジックだが、一点だけ課題がある。

それは長時間のトレーニングで生じる座骨の痛み。

200ワットくらいの負荷でペダルを回している時には足で体重を支えることができるのだが、ロードバイクのライドの軽い平地巡航のペースでペダルを回していると尻に負担が来る。

フリーハブがないので、片足や両足でペダルに立って腰を浮かすことができないし、加速によって重心が変化する実走とは違ったバランスがある。

ロードバイクと同じくスピンバイクにもフィジークのサドルを取り付けているのだが、有酸素運動でペダルを軽く回そうとすると30分間くらいで座骨が痛み始める。

10年以上ロードバイクに乗って尻を鍛えているはずなのだが、さすがにこれは厳しい。

ということで、 Amazonでコンフォート系のサドルを適当に探す。ポチったのはVELO の Plush VL3061という廉価版のサドル。

ロードバイクに取り付けることはないであろうファットなデザインだが、スピンバイクにはよく似合う。

さっそく数千円のサドルに乗ってみた。思ったよりも足の回転が楽だ。

臀部のフィット間があまり良くないが、これだけ柔らかいクッションなら、乗っているうちに身体に慣れてくることだろう。

サドルのレールの剛性が低くて、ペダリング中に撓んだりもするが、これはこれで面白い。

1時間くらいペダリングを続けても座骨の痛みはない。

まあどう見ても地味なサイクルライフで無様だが、乗り続けることが大切だな。私にとってサイクリングは人生の大きな柱だ。

さて、サドルを保管している収納箱には、フィジークの同じタイプの高級サドルの新品が3つも入っている。

フィジークはマイナーチェンジでサドルの座り心地が変わるので、まとめ買いした時のものだな。

サドル1個に2万円くらいか。今から考えると金銭感覚がおかしくなっていたことが分かる。

スピンバイクから外したサドルもフィジークの同タイプ。これで4つか。

このペースなら、私が朽ちる時までロードバイクのサドルには困らなさそうだ。