2021/10/27

断酒とスピンバイクとダイエット

毎年恒例の人間ドックを受診することになり、その2日前から飲酒を止めた。すると、酒を飲まずに眠った翌朝に手が震える感じがあった。「おい、そりゃ、アル中だろ」と笑われそうな話だが、確かに数年前から酒を飲み過ぎていた。

別にこれが初めての経験ではなくて、独身時代の若い頃には重度の酒浸りになったことがある。平日の夜になると2日で1本のビーフィーターやボンベイ・サファイアのボトルを飲み干して、意識を失いながら眠っていた。休日は朝から酒を飲むという破滅的な生活だったな。


アルコールを多量に飲むと、それが体内で分解された後のアセトアルデヒドの臭いが呼気から出て、ああこれはヤバいなと思うのだが、翌日にも飲んでしまうという日々が続いた。

今でも苦悩し続ける毎日だが、当時は人生に絶望していたということもあり、まあいいかという感じだったな。

現在の妻は、そのどん底のような頃に交際が始まって結婚に至った。独身時代の私の自宅はワンルームマンションで、冷蔵庫を開けるとマヨネーズと酒と氷しか入っておらず、炊飯器が部屋の中に存在しないというミニマリストも唖然とするような状態だった。

今から思うと、妻はやはり変わっている。きちんと働いて稼いではいたが、よくもまあ誰が見てもアルコール依存症のような状態になっている男と結婚する気になったものだ。

妻は、食材を探してスーパーに立ち寄ると、真っ先に見限り品からチェックし始めるという性質がある。そして、多少くたびれた肉や野菜であっても、調理すれば大丈夫だと妻は勝ち誇ったように主張する。

つまり、見限り品でくたびれて安くなっている独身男に出会ったので、保護して働かせればいいだろうというパターンだな、これは。

子供が産まれてからは、さすがに自分だけの身体ではないと思ったので節酒を心掛けてきた。口からアセトアルデヒドの臭いが出ない程度に酒の量を制限し、休日だからといって朝から酒を飲まないことにした。

そもそも育児が大変な上に、浦安に引っ越してからサイクリングという趣味を始めたので、休日の昼間から酒を飲んでいる場合ではなくなった。

また、仕事が忙しくなって休日も働くことが増えたので、その場合にもさすがに酒を飲むわけにはいかない。

子供たちが育ってきても、そのままのペースを続けてきたわけだな。

しかしながら、コロナによって社会が混乱し、自分の生活のペースまで混乱すると、日々のストレスが増幅していることは自分でも明確に感じ取ることができた。

さらに、第五波による医療崩壊が始まってからはサイクリングに出かけることもままならず、そのストレスを酒で飛ばそうとしていたらしい。

自分としてはあらかじめ設定した酒量を超えないように気をつけていたのだが、ひとつだけ忘れていたことがある。

それは、自分のアルコール分解能が加齢とともに落ちていること。歳を取ると酒に弱くなるという話は全くその通りで、五十路近くになっても若い頃と同じ肝機能を保つことは難しい。そもそも若い頃に無理をしていたのだから、ダメージも大きい。

そして、人間ドックの当日がやってきた。いつも通りに検診衣に着替えて体重計に乗ったところ、我が人生で見かけたことがない体重が表示された。

サイクリングを続けていると体重が減り、食べてもあまり太らなくなっていたのだが、サイクリングに出かけることができなかったのだから仕方がない。

加えて、ロードバイクを処分してシクロクロスバイクをベースにしたオールロードバイクを組み上げる日々が続いていたので、スピンバイクによるトレーニングも疎かになっていた。

その後の腹囲測定ではメタボのラインを超えないように腹に力を入れる無様な自分がいた。肝臓の周りに不名誉なシールドが展開されていたことは言うまでもない。

とはいえ、通勤時間帯の電車に乗って同世代の千葉都民の中年親父たちを眺めてみれば、多くのオッサンたちがタヌキの置物のような腹回りをかかえながら平然としている。

中年になると太りやすくなるし、往復何時間もかけて職場と自宅を往復している千葉都民のオッサンには、ダイエットに励むような時間や気力が残されていないと思う。

私の場合には、服の上からでも分かるような腹の贅肉があるわけではないけれど、あのような腹回りになりたくないと思った。

ということで、人間ドックが終わった後も酒を断つことにした。酒自体のカロリーは大したことがなくても、脂肪が身体に蓄積されやすくなり、晩酌のつまみを取り過ぎてしまう。

それと、食事以外の間食を絶ち、菓子や甘味のある飲料水もとらないことにした。

以前は朝にスピンバイクに乗っていたのだが、最近では朝が弱くなった。

スピンバイクに乗るタイミングを思案し、仕事が終わって夜遅くに帰宅した後にスピンバイクに乗ることにした。騒音や振動が発生しないマグネットタイプのスピンバイクだからこそ可能なトレーニングだな。

帰宅してすぐに冷えた炭酸水を多めに飲み、「よし、飲んだぞ」と自分を勘違いさせた後、着替えるタイミングで部屋着ではなくサイクルパンツを履く。

そして、裸足用のペダルを取り付けたスピンバイクに乗って、心拍数を測定しながらペダルを回す。

これまでは深夜に帰宅すると空腹が辛いので真っ先に酒を飲みながら食事をとっていたのだが、数十分ほど我慢してペダルを回すことにしたわけだ。

ストレスが多い毎日の中で酒を飲まずに眠ることは少し難しいけれど、その前にスピンバイクで運動すると心地よい疲労感がやってくる。

もう無理だという高回転のケイデンスでペダルを回し、締めに高負荷をかけ、心拍が落ち着くまでクールダウン。

そして、ハイボールの代わりに炭酸水を飲みながら夕食をとり、さっさとシャワーを浴びた後で冷たい茶を飲み、布団に入る。

これではブログを書いている暇がないが、これはこれで健康的な生活だ。特に朝の目覚めが以前よりも楽だ。

妻に何も説明せずに断酒に入ったので、浦安住まいのストレスでとうとう正気を失ったのかと感じているかもしれない。

だが、妻は以前から私に対して禁酒を要求していたので、夫が自分の力で酒を断ち始めたことに満足していることだろう。

何ら躊躇することなく注文しておいた体重計を自室に設置し、断酒してから1週間後の体重を測定。

1週間で2kgの減量。

週末にサイクリングに出かけることができればもっと痩せられるはずだが、今回は休日にスケジュールが入っていて実走が難しかった。まあ、この程度だろう。

今までの経験では、減量のペースが途中から穏やかになり、いくら頑張っても体重が減らないというラインがやってくる。

そこから先はさらに厳しい食事制限やトレーニングが必要になってくるのだが、そこまでやる必要もない。

とりあえず、コロナの影響でたるんだ身体の重りを落とすこと、そして断酒を続けることを目標にしよう。