2020/01/27

久しぶりにロードバイクで内房へ

サイクリングのログを忍者ブログに残していたのだが、サービス自体が長期にダウンしている。


そのため、いつからロードバイクの実走に出ていないのかが分からない。おそらく1ヶ月ぶりくらいだろうか。

仕事は忙しいが、長期戦が予想されるのでペース配分が大切だと思う。組織にとっては歯車の一つでしかないが、速やかな補充が利かない歯車もある。

人は機械ではないので無理を続ければ倒れるというが、機械には保守の整備があったりする。むしろ人の保守が十分でないことはよくある。

このような時はロードバイクに乗って実走に出かけよう。陽の光を浴び、風を感じ、汗を流そう。

だが、さすがにここまで長期にロードバイクに乗っていなくて、しかも寒い時期になると、実走に出る気が湧いてこない。

この傾向は数年前に共働きの子育てと通勤地獄でバーンアウトしかけた頃から酷くなった。

一歩を踏み出すことができれば、そこから先に進むことができるのだが、一歩を踏み出すことが難しい。

背中を押してくれたのは妻だった。「日曜日は雨だから、土曜日、乗ってきたら?」という一言。私が疲れていることを気遣ってくれたらしい。

荒川の河川敷の道路にはレーサー気取り、あるいは中年ニワカのロードバイク乗りが多い。危険で不愉快なので回避する。

江戸川河川敷は散歩者やランナーが多いことだろう。ということで、ルーティンコースとして設定している内房方面へ。

浦安を出発し、千葉市と市原市を抜け、袖ケ浦市で引き返して戻ってくるルート。往復100kmを自走。

生きることに疲れたら習慣を大切にする。生きることに飽きたら変化を大切にする。

五十路近くまで生きて、その程度のことしか悟れない自分の浅はかさに溜息が出る。

愛車のクロモリロードバイクは、手組ホイールとタイオガの輪行袋に加えて、実寸で27mmくらいの幅があるコンチネンタル 4 seasonsの25Cタイヤを取り付けてさらに重くなった。

しかし、乗り心地はとても良くなった。元々、車道の荒れた路面を安定して走るために重いロードバイクに乗っているわけで、速度は気にしない。

今回は357号線沿いから幕張に抜けず、そのまま習志野市に入る。357号線のフェンスの裏側は緑豊かな遊歩道が整備されている。

遊歩道の両脇に立つ樹木が高い位置で互いに寄り添って、まるでトンネルのようだ。

頭上には太陽光を浴びた常緑樹の葉が光っていて、路面の落ち葉の優しい色合いとの対比が美しい。

通勤さえ関係なければ、私は浦安市よりも習志野市の雰囲気の方が落ち着く。

そこから黙々とペダルを回して市原市へ入る。

日曜日の内房方面は道路が空いているが、土曜日は想像以上に混み合っている。それでも都内よりずっと楽に走ることができる。

不思議なことに、いつもはロードバイクの実走中に沈思黙考することが多いのだが、本日の走行では思考が回らない。

むしろ、手から伝わる路面の振動、頬の上を抜けていく冷風、自らの息遣い、そして膝や脹脛にかかる負荷など、走ること自体を感じている。久しぶりの実走で勝手が掴めていないのかもしれないが、気分は悪くない。

姉ケ崎を過ぎて袖ケ浦市に到着した。コンビニで軽食を取ってから折り返して浦安に帰る。

袖ケ浦市や市原市の国道を走っていると、ドライバーの皆様が気を遣ってくださって、かなり外回りで自動車が私を追い抜いていく。

その度に、私は「ありがとうございます」とつぶやく。

都内、あるいは千葉市、船橋市、市川市、浦安市といった千葉県の北西部の場合には、ロードバイクに乗っている人のすぐ脇を自動車が通り抜けて行ったりする。荒んだ社会とまでは言わないが、人々の気持ちに余裕がない。

一方、私が初めて内房方面にサイクリングに出かけた時、そこを自動車で走るドライバーの皆様の心遣いがとても有り難く感じた。この優しさは、北西部を除いた千葉県の良さの一つだと思う。

ロードバイク乗りをほとんど見かけないような車道を自転車で走っていて、ご迷惑をおかけして申し訳ないという気持ちと、それでも安全に走れるようにと車線を変えてくださるドライバー。

普段の生活では、社交辞令に近い形で感謝の言葉を述べることはあるが、心の底から感謝する機会は少ない。

しかし、内房方面のサイクリングでは、何十回も心の底から感謝の言葉を口にする。この行為にどのような意味があるのか分からないのだけれど、とても気持ちが穏やかになる。

できれば木更津くらいまで走って行って、そこで一泊してから浦安に帰りたい気持ちになる。大好きな内房でリラックスしたい。

まあそれは近い将来の理想と胸に置いて、浦安に向かってペダルを回す。

途中の船橋市から市川市辺りの357号線沿いはゴミが散乱して地獄絵図と化している。

多くの企業が立ち並んでいるようだが、地域の美化には興味がないらしい。行政は何をやっているのだろうか。

この風景さえなければ、内房往復の実走は素敵なのだけれど。

そして、途中から道端にゴミが落ちていない浦安市に入る。

久しぶりの実走で、さすがに脚が尽きかけている。しかし、実走に特有の爽快感と満足感がやってくる。

しばらく昼寝をして起きたら、それまでの疲れが明らかに減っている。

これだからロードバイクはやめられない。