2023/09/30

流れ去る時間を何とかして感じようとするけれど

人間が時空の狭間に引っ張り込まれて5億年を過ごし、その後で記憶を消去された状態で元に戻るという「5億年ボタン」という話がネット上に流れたことがある。そのような状況は全くもって空想の話ではあるのだが、確かに興味深い。

染色体のテロメアの劣化という制限から解放された人間が5億年を過ごす場合、実際に感じる時間の流れはどれくらいの長さなのかを計算した人がいた。人は歳を取ると加速度的に時間の流れが速く感じるという要素を重視して計算すると、5億年を過ごす際の体感時間は人生に換算して約7回分に相当するらしい。あまりに短い。その解を検証することは不可能だが、五十路に近い私の視点から見ると、なるほどそれくらいだろうなと思ったりもする。

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2023/04/21

ウォーキング用品の沼を埋め立てながら前に進む

昨年の年明けから続いた浮動性の目眩を主体としたストレス性の不調は、自らの心身どころか生きる気力さえ確実に削り続けた。子供の中学受験や妻の電撃的な転職も疲れに繋がった。そして、趣味の自転車に乗るというモチベーションさえも失せていた。

しかし、生きていると何があるか分からないもので、年上の同僚との小話の中で紹介されたパワーウォーキングを試したところ、心身の状態が急に復調し、朝に目覚めた時点で絶望しているという頻度も減った。だが、今年の2月から急にパワーウォーキングを始めて歩きまくった結果、足首から先を痛めた。予定調和だ。

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2023/01/29

大きめの重力感で床に伏せながら

年末年始の繁忙期を年の功で何とかやり過ごして週末がやってきた。土曜に入って荒れた自宅の中を片付け、自分の衣類などを自分で洗濯し、愛用している小径自転車のブルーノスキッパーのチェーンを外してクリーナーで洗浄し、見ようと思っていたNetflixの映画やアニメを深夜まで鑑賞し、久しぶりに有意義な休日だと満足して眠りに就いた。明日は千葉市から外房にサイクリングに出かけようと。

しかし、目を覚ました時点で日曜のサイクリングを諦めた。全身が重く感じて床に押し下げられているような感覚がある。GANTZのZガンあるいは転生系のアニメでたまに見かける垂直重力の魔法を受けたかのように立ち上がれない。創作世界であれば楽しめるが、リアルでは洒落にならない。手足どころか指先さえも重く感じる。

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2023/01/14

年賀状に映るミドルエイジの心境と武蔵野線の変なオジサン

都内のサイクルショップで売れ残っていたブルーノ・スキッパーという廉価な小径自転車を手に入れて、自分でカスタムを加えて乗り始めてから早くも1年が経った。私の身の回りには、期待せずに手に入れたものの気が付くと生活の一部となっている品が多々ある。ブルーノもそのひとつなのだろう。

以前から年末年始は趣味のサイクリングを自粛することに決めていて、室内でスピンバイクを漕いだり、ミニベロのパーツやアクセサリーを細かく変えている。輪行の準備はほぼ完了し、自走でのツーリングのために小型のパニアバッグも手に入れた。極端な繁忙期が過ぎればパニアバッグに折り畳みチェアを載せて、最近流行しているチェアリングを試してみようかと思っている。

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2022/12/19

自分用の落とし穴を掘ってしまう思秋期の恐さ

華々しい学歴と職歴を積み重ね、第三者から眺めると間違いなく栄光の人生を歩んでいる中年男性が不思議なタイミングでレールから外れ、仕事や家庭が崩れることは珍しくない。

私もオッサンなのでオッサンと記すけれど、最近、凄まじい落差で天から地に落ちていく同世代のオッサンを見かけた。真面目に生きていれば輝かしい未来があったはずだが、過去の軌跡を含めて多くが吹き飛んだ。最悪な年越しだな。

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2022/08/05

奇妙な戸惑いと恐怖の正体がやっと分かった

ブルーノのスキッパーという名前の小径自転車を購入し、フレームとフロントフォークだけを残して他のパーツを組み込むというカスタムが最終段階に入った。早いもので開始から8ヶ月。いつもの江戸川の左岸を走りながらポジションを確認する。

最終段階といっても大袈裟なことではなくて、今まで乗ってきたロードバイクと比べてブルーノのミニベロのポジション出しの要領が掴めずに右往左往しただけ。ようやくポジションの調整ができた。これで谷津道に出かけても大丈夫だと思った矢先、その道すがらで私はとても重大なことに気付いた。

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2022/07/24

炎天下のサイクリングにて修行と眼福

金曜日は深夜残業、翌日は早朝から休日勤務。往復3時間を超える浦安と都内の通勤のせいで睡眠時間なんて全く足りない。大切な時間を移動するためだけに消費し、寝るためだけに帰る街。しかも、住み心地は最悪。妻の実家があるからと浦安に引っ越したけれど、我が人生で最大の失敗だった。

泥のように眠って遅く起きた日曜日。家の中にいたのは私だけだった。一家の経済的な柱である私が疲れ果てているにも関わらず、朝早くから妻や子供たちが大声で騒いで目が覚めたところまでは記憶している。その後で意識を失ったのでよく分からない。

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2021/05/22

谷津道をひたすら走るロードバイク禅と思秋期の思考

この日曜日も飽きもせずロードバイクに乗り、千葉県内の谷津道に繰り出す。谷津の地形はとても面白い。平地が続く千葉県北西部を走っていて緑豊かな丘や小さな山が見えた時、その近くには車も人も通らない道が続いていることが多い。

ストレスが多い日常で心に溜まったプレッシャーを少しだけ抜いて、生きることの目標さえ分からないけれど、もう少しだけ頑張ってみようという気持ちになる。

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2021/05/06

ボサノヴァを聴いて突然やってきた絶望感と気怠さがいい

もはや思秋期真っ盛りでやることなすことが無様に感じはするが、とりあえず仕事を続けているし、家庭も何とかやりくりしている。

夫婦共働きの子育てが忙しいのか、私の家庭のスタイルが忙しいのかよく分からないのだが、とかく妻は忙しく動き回り怒鳴り声を上げ、子供たちは言うことを聞かずにやりたい放題。これが我が家の日常だったりもする。

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2021/03/27

ミドルエイジクライシスと男性ホルモン

四十路に入って共働きの子育てでの夫婦関係や義実家との軋轢、長時間の電車通勤、住環境といったプライベートなことで疲れ果て、調子を大きく崩してから6年目。浦安住まいを続けている限りストレスは解消されないが、それでもなんとか生きてきた。

人によって背景や理由、症状も違うそうだが、このような状況は「ミドルエイジクライシス」とか「ミッドエイジクライシス」、あるいは「中年の危機」と呼ばれているらしい。キアヌ・リーブスがミドルエイジクライシスに苦しんだと聞くと格好がよく感じるが、平たく言うと中年男性の更年期という解釈となり、全く格好がよく感じない。しかし、湿っぽくならずに前向きに考えてみよう。

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2020/12/14

夜更け過ぎにペインキラー

長らく生きてきたが、これほどまでクリスマス...Xmasの方が雰囲気があるかな...の盛り上がりが感じられない年末はなかった。すでに生じ始めているが、忘年会やクリスマスパーティでクラスターが発生すると大変だ。夜の街中を出歩くのは危険だな。

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